前回Part1では、知覚過敏を生じさせる因子についてのお話でした。
今回は生活習慣改善方法についてのお話です。
①不適切なブラッシング
ブラッシングは1年間で約730~1,095回(1日2~3回)行うと想定すると、一生の間に何万回行うのでしょうか?数えてみるとすごい回数ですね!
特に知覚過敏症を発症させやすいブラッシング方法は、力を入れて横に大きくこすりながら磨く‘‘ゴシゴシ磨き”です。これを続けると、歯ぐきを退縮させ、歯にも過度な負担がかかり知覚過敏が起こりやすくなります。
また‘‘ゴシゴシ磨き”はせっかく磨いているのに思うほど細部の汚れは取れなく残ってしまいます(T_T)/~~~ これでは虫歯や歯周病のリスクも高くなってしまいますよね。
ブラッシング時のポイントは、
1.力を入れすぎない!(歯ブラシの毛先が曲がらない程度)
2.小刻みに小さく歯ブラシを動かす!
また、歯間ブラシもサイズの選択が大切で、大きめの歯間ブラシを使い続けてしまうと、歯の間のエナメル質に負担がかかり良くありません。きついと感じるよりも少し余裕があるサイズを選んで下さいね(^.^)/~~~
②飲食
象牙細管の入り口を塞いでいるスメア層は、pHの低い酸性の食品、果物、飲料によってダメージを受け容易に剥がされてしまいます。そのスメア層の喪失を防ぐことが重要なポイントになります。
pHの低い飲料としてはコーラやオレンジジュース、グレープフルーツジュース、白ワイン、赤ワインなど多くの種類があります。ヨーグルトやレモンのような柑橘系の果物もpHが低く、オレンジジュースに3分間さらされただけでスメア層は完全に剥がされ過敏な状態になることが確認されています。
たまに飲むのは問題ありませんが、飲みすぎには十分注意しましょう!また、飲食の種類によってしみる症状が強く出る場合は、数日間これらの食品の摂取を控えましょう。 ブラッシングするタイミングも重要で、飲食直後のブラッシングは禁忌です。
③薬剤
薬剤の影響による知覚過敏は2つの原因があります。
1.服用により口腔乾燥を起こすケース
唾液が出にくくなることにより、知覚過敏症以外にもさまざまなトラブルが起こります。
・利尿作用のある薬剤
・体液の減少を促進させる薬剤
・降圧剤
・抗うつ剤
・抗コリン剤(副交感神経遮断剤)
など、その種類は大変多いようです。
2.薬剤の糖分によるケース
「チュアブル錠」や「口腔内崩壊錠」のような水なしで飲める物や、トローチなどのようにゆっくりと唾液で溶かす薬剤に使用されている甘味料が歯にダメージを与えることが考えられます。常用されている方は服用後、口をゆすぐなど工夫をされると良いですね。
生活習慣は少しづつ意識するだけでも大きな結果につながるものです。出来ることから改善してみて下さい!
次回は咬合の不調和による知覚過敏とおすすめセルフケア用品をご紹介します(^-^)
目黒 歯医者/歯科 堀江歯科クリニック
日付: 2012年9月16日 カテゴリ:スマイルニュース