食物は虫歯に罹患するかどうかを決める重要因子の1つです。
その中で糖類の摂取頻度が最も大きく関係します。いわゆる甘い物ですが、虫歯になりやすい食べ方と虫歯になりにくい食べ方があるのをご存知でしょうか?
甘い物が好きな方は、『虫歯になるから甘い物禁止‼』なんて言われたら本当に悲しいですよね。ただ事実、甘い物を摂らなくなると虫歯は減ります。
第二次世界大戦中、虫歯の有病率が急激に下がったのです。この理由の1つは砂糖と精製小麦粉が配給制になったために、それ以前に比べて消費量が落ちたことにあります。それに比べてジャガイモ、米、全粒粉パンの消費は多くなりました。
ではそこで、どの様な食べ方をすると虫歯になりにくいのでしょうか。
それは、食事と共に甘い物を食べることです。食事の最後にデザートを頂く。そうすると、虫歯の発症にあまり影響しなかったというデータがあります。
決まった時間に食事を摂り、だらだら食べをしない事。これは虫歯を作らないためにはとても大切なことです。
逆に虫歯になりやすい食べ方とは甘い物をだらだら食べることですね。その中でも粘着性のある甘い物(甘い菓子パンやキャラメルなど)を間食すると長い時間お口の中に食片が停滞しやすく虫歯のリスクがあがります。
ここで、是非知っておいていただきたい事があります。澱粉(デンプン)です。
澱粉はグルコースが何千個もつながった多糖類です。澱粉は虫歯のリスクと大きく関わりがあります。食品製造過程において、高温で熱したり、押し出したり、破裂させたり、ローラーを使って乾燥したりしています。これらの製品には、例えばポテトチップス・チーズスナック・ポップコーンなどがありますが、虫歯の細菌によって容易に酸を作り出すことが出来る食物です。加えて、歯にねっとり付着する特徴を持っていますので、ポテトチップスを摂取すると、糖類を食べる時と同じくらいお口の中が酸性になります。
ここで大事なのは、ポテトチップスは甘くないから虫歯になりにくいのではないか、と思わないでほしいのです。
もしも、ポテトチップスと甘いジュースを同時に摂取するような習慣があると、甘いジュースだけの場合より、虫歯リスクがかなり高くなると言えますね。
次は虫歯を防御する食物です。
食物の中には炭水化物の虫歯誘発効果を軽減するものがいくつかあります。
まずは、チーズです。
チーズは虫歯から防御する成分を高いレベルで含有しています。それはリン酸とカルシウムです。またよく噛むことでさらに唾液の分泌を促し、唾液がよりアルカリ性に傾くので、お口の中の酸を中和してくれます。
チーズで食事を終わらせるのは虫歯予防にとって良い方法で、特にドライマウスの方におすすめです。
また、お茶に含まれているフッ化物は虫歯予防に重要な効果がありますし、お茶類・ココア豆・ワインなどに含まれるポリフェノールは虫歯の細菌が作る酸やポリカッサライド産生を阻害してくれます。
プロバイオティクス(プロデンティス)を歯磨き後の寝る前に1錠摂取するのも効果的ですね。